10 years シェレンベルガー氏 WORK SHOP(阿部)

スタッフコラム

先月、1月28日(日)にシェレンベルガー氏をお招きしてワークショップを開催いたしました。
世界的オーボエ奏者によるワークショップ、今年で10年目を迎えました。
今回取り上げられたテーマ曲目は、シェレンベルガー氏が自らオーボエ用に編曲をした
テレマン作曲 ヴィオラ・ダ・ガンバのための12のファンタジー(オーボエ版)。

この曲は、2015年に発見された話題の曲。
シェレンベルガー氏の長年の経験と深い音楽理論に基づいた分析によって、
オーボエへの編曲版として出版された曲です。
ワークショップでは、今回も丁寧な曲の解説に加えて、ご自身で演奏をしてくださり、
この曲の魅力に触れることができました。

10年目の節目の年なので、過去のワークショップを振り返ってみると…。

第1回 2014年7月5日 C.P.E バッハ:無伴奏ソナタ
第2回 2014年10月19日 モーツァルト:オーボエ協奏曲 第一楽章
第3回 2015年7月5日 モーツァルト:オーボエ協奏曲 第二楽章、第三楽章
第4回 2016年3月12日 J.S バッハ:無伴奏パルティータ
第5回 2017年3月19日 ブリテン:6つの変容
第6回 2018年1月13日 R.シュトラウス:オーボエ協奏曲 ※Boosey&Hawkes版
第7回 2018年6月17日 R.シューマン:3つのロマンス
第8回 2019年3月17日 モーツァルト:オーボエ四重奏曲 K.370
第9回 2019年6月2日 プーランク:オーボエとピアノのためのソナタ
第10回 2020年1月12日 オーケストラ スタディ ~オーボエ ソロの極意~
第11回 2024年1月28日 テレマン:ヴィオラ・ダ・ガンバのための12のファンタジー(オーボエ版)


圧巻だ。

オーボエ奏者にとっては、正に王道を行く曲目のオンパレード。
外せない曲目が、ズラリと並ぶ。

シェレンベルガー氏によるワークショップの最大の特徴は、必ずご自身で演奏をしてくださることだ。
模範解答に留まらず、言葉や理論、エピソード・トークだけの曖昧さを強く否定する姿勢だ。
シェレンベルガー氏は、実演が無ければ事の本質から離れていくことを熟知しているのだ。
その熱くゆるぎない信念が、まるでオーラのようにその場の空間を満たしていく。

これに勝る説得力は無いだろう。
正にプロフェッショナルの極みだ。
世界最高の凄さを、目の当たりにすることができる。

自分で演奏したことがある曲がテーマならば、
これから取り組んでみたい曲がテーマならば、
また、大好きでたまらない曲がテーマならば、
シェレンベルガー氏のワークショップは一生の宝物になるだろう。
なぜならば、必ず曲の本質が提示されるからだ。

あれから10年も、この先10年も…
今後のワークショップが、楽しみで仕方がない。

ちなみに、次回の開催は2024年秋を予定。
どうか、貴重なワークショップを是非ご堪能いただきたい。
「オーボエやってて良かった」と、心の底から感じることが出来ると思います。(阿部)

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