皆様こんにちは。まだまだ暑いですがいかがお過ごしでしょうか。
9月に入りましたがこの暑さ…
早く過ごしやすい気温に落ち着いてくれることを祈りながら通勤しております。
さて、今回の『リペア現場の風景』は、中古楽器を皆様にお出しできる状態になるまでをお伝えしていきます。
かなり長くなってしまいますので数パートに分けてお届けいたします。
買取させていただいた楽器は、大まかに『磨き』→『パーツ交換』→『調整』を経て商品として並びます。
今回はファゴットの『磨き』パートから、めっきがけ(キィ、キィポスト部分)をご紹介させていただきます。
かなり変化の分かりやすい部分ですので、見ごたえがあるといいなぁと思っております。
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では早速磨いていきましょう。
黒ずんでしまったキィは薬品やポリッシュで磨けばきれいになってくれます。
こんなに黒ずんでしまっても…
↓
薬品にさっと通すとこのくらいに
まだまだくすんでいますのでポリッシュで磨いてあげると…
↓
輝きを取り戻しました！
黒くなってしまっているものに関しては、このようにピカピカにしていきます。
詳細な磨き方に関しては、以前ご紹介させていただいたことがございますので、ご覧いただけると幸いです。
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それでは、めっきのお話をさせていただきます。
黒ずみ、くすみであればシルバーポリッシュなどできれいにすることが可能です。
しかしめっきが剥がれてしまうと残念ながら元の輝きにはなりません。
画像はキィポスト(キィを取り付ける部分)です。
めっきがかなり剥がれてボコボコしているのがお分かりいただけるかと思います。
このようにはがれてしまっているものにめっきを掛ける際にはしっかり下処理をしなくてはなりません。
めっき自体の厚みは1ミクロン単位ですので、表面を整えてあげないと仕上がりが悪かったり、そもそもめっきが乗らなくなってしまいます。
主にキィポストを参考にお出しさせていただきます。
1⃣表面を荒く整える
磨くためには大きな凸凹をなくしてあげる必要があります。
ですがキィポストは小さく、手で持って作業するのは難しいので…
このように持ち手を作りました。
これで持って作業ができます！
ただ、手で全部の作業を行うとかなり時間がかかりますので、機械の力を借ります！
旋盤という回転する機械にとりつけて回しつつ、ヤスリで削っていきます。
荒いものから順番にかけていきます…！
本来あるべき凹凸もしっかり成形して…
形ができたら布ヤスリや紙ヤスリで整えます。
形が整いました！
ここまで出来たらさらに磨いていきます！
キィ本体の場合は、大まかな工程は一緒で、先にヤスリがけをします。
ただ、このようにめっきが取れてくぼんでしまっている場合があるので…
手で成形していきます！
2⃣磨き(バフがけ)
形ができましたので、ここからさらに整えてめっきがしっかり乗るようにしていきます。
ここで登場しますのは「バフ」と呼ばれるものです。
緑色の研磨剤でしっかり磨いていきます！
油断すると大けがを負いますので集中して行っています…
掛け終わりますと…
こんなにきれいに！
この工程を繰り返して…
全てかけ終わりました！
キィ本体も同様にバフがけします！
3⃣清掃
バフがけ後のパーツたちは、表面や穴の中に研磨剤が詰まってしまいます。
そのままではめっきがかけられないので全て清掃していきます。
バフ用の研磨剤は粘性があるので、専用のクリーナーで落としていきます。
こちらは中をブラシできれいにしている様子です。
クリーナー自体は透明ですが、バフを落とす作業をしていくと、どんどん緑になっていきます…
しっかり落とせたらいよいよめっきがけです！
4⃣めっきがけ
めっきに出してあげまして、帰ってきたものがこちらになります！
きれいになって帰ってきましたね！
これを楽器に取り付けていきます！
キィポストもキィも楽器に取り付けてから調整が必要なことがあるのですが、こちらは後日お出しさせていただきます！
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今回はここまでになります！
新たに中古楽器の検品の模様をお伝えさせていただいておりますがいかがでしょうか？
「しっかり検品しております！」という部分が皆様にお伝えできればと思います！
次回の「【リペア現場の風景】中古楽器がお店に出るまで―パート2―」では、このように穴が広がってしまったバランサーの修理をお見せいたします！
またパート2でお会いいたしましょう！
最後までお読みいただきありがとうございました！
