スワブの使い方~OB・Da・EH編~

JDRリペアマンのつぶやき

楽器のお手入れに使うスワブ
管体内の水分を取るために必要不可欠なものですが、使い方によってはトラブルの元にもなります。
そんな事態を防ぐためにも、今回は、OB・Da・EHのスワブの使い方・注意点について説明していきます。


*紐タイプのスワブの場合*

まずスワブを通す前に、絡まりや結び目ができていないかを必ずチェックします。

上記の悪い例のような状態のまま通してしまうと、管内に詰まってしまう可能性がかなり高くなります。
時間がない時などは慌てて通しがちですが、一度きれいに広げ、ゆっくりと通すようにしましょう。

OB・Daは組んだ状態でも大丈夫ですが、EHは上管を取り外してスワブを通します。
必ずベル側からおもりを入れましょう。
Da・EHのボーカルを掃除する際は、綿棒などを使って掃除するようにしましょう。

また、スワブのおもりがチェーン状になっているものの場合、管内のトーンホールが無い面に沿わせて通すようにするのがベストです。
(トーンホールに引っかかってしまい、チェーン部が絡まってしまう恐れがあるため)

おもりが反対側(リード側)から出てきたら、リード側とベル側から出ているスワブを交互に何往復か引っ張り、管内の水分を取ります。

リード側の内径は非常に細く、スワブが詰まる危険性が高いため、引っ張って自然に止まるところ以上は入れないようにしましょう。
スワブを抜く際も必ずベル側から抜いてください。

スワブを抜く際、勢いよく抜くと、管内やリードソケット(リードの差込部)の底穴を傷つけてしまうことがあります。(下記写真赤線部)
吹奏感に大きく影響してしまう恐れがあるため、抜く際はゆっくり、まっすぐ抜くようにしましょう。

*プッシュタイプのスワブの場合*

使用時は、管体のベル側から止まるところまで差し込み、くるくると軽く回して管内の水分を取ります。
紐のタイプと比較すると、詰まりや傷をつけてしまうリスクは少ないため、こちらを使うのも良いでしょう。

注意点としては、ボアオイル等を管内に塗るためのプッシュスワブは水をはじいてしまい掃除には使えないため、
用途によって使い分けるようにしましょう。


以上、OB属のスワブの使い方・注意点についてでした。
便利な反面、使い方を誤ると詰まり等のトラブルにつながってしまう恐れがあります。
本番前など、急いでいる時こそ注意を払うことが大事です!
万が一「スワブが詰まってしまった…」という場合は、お気軽にお問い合わせください!

(次回はFG・KFGについて説明します)

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